『恋愛生活 五年目のクリスマス』(真野朋子/幻冬舎/幻冬舎文庫)
雪乃の夫のお通夜の日から話は始まる。お通夜の後、みはるが家に帰ると不倫中の彼である晃司が来ていた。知り合いのイタリアンのお店のオープニングパーティーに誘うと、しぶしぶOKが出る。滅多に人のいる所に一緒に行けないのでみはるは嬉しかった。
しかし当日現れた晃司のコーディネイトは褒められたものではなかった。みはるは気合を入れてきたというのに。パーティーは驚くほど混んでおり、偶然知香と会う。晃司は誰か知り合いに会いはしないかと、そそくさと帰ってしまった。晃司が帰った後一人で料理を食べていると、とある男性に声をかけられた。それはシネマディクトで一緒だった吉川透(30)だった。大学生の時はひょろひょろだったが、普通になっていた。その後二人だけで飲みに行くことになる。その席で、透が昔香奈美と付き合っていたことを、みはるは初めて知った。透から名刺をもらった。みはるは晃司と付き合い出してから、他の男性と長時間話すこともなくなっていたので、気分が高揚した。同僚の真紀に言うとそれは不倫中によくあることで、独身の男は誰でも良く見えるからだと断言される。
晃司との一泊旅行。晃司はみはるとのセックスのことしか考えていない様子。みはるがそれが何だか嫌になってしまう。言い合いになってしまい、その中でみはるが三年前に中絶したことも話題に上り、言い合いは激しくなる。が、その後の激しいセックスがたまらない。これが不倫の醍醐味ではないか、だからやめられないのだとみはるは思う。
知香から誘われて、不倫についての座談会に参加する。知香は参加しないが、そこには遼子がいた。遼子には不倫がばれてしまった。座談会の中で、やはり不倫が実るのは可能性が少ないと自覚する。そして、相手が離婚してくれたとしても、果たしてそのまま結婚できるとは限らないことも分かった。不倫関係ではなく、普通の男女の関係になると、相手の魅力がなくなってしまうのだそう。それも分かる気がした。
皆で集まった際に透の話題が出て、名刺をもらってから連絡をしていなかったので、電話してみた。翌日に二人でランチすることになり、そのおかげでみはるの気は晴れた。だがしかし、近づきつつあるクリスマス。毎年晃司と一緒に過ごしていたのに、今年は無理だと言う。自分の父は癌で、妻の母は心臓が悪いので、離婚など切り出せないと言う。そしてクリスマス前~年始まで仕事や旅行で会えないと言うのだ。と言うことは、離婚なんてこの先ずっとないのだ。
そして晃司とデートの約束をしたクリスマス前のとある日。みはるは晃司の仕事場の近くに来た。仕事場と言っても晃司は不動産屋を自営しているので、妻もそこで働いている。今日は晃司がいない。だからみはるはここにきた。部屋を探しているふりをして店に入ると、対応してくれた人が晃司の妻だった。親しい友達がいるので引っ越すための部屋を探していると言うと、晃司の妻は「友達は異性である」と察したらしい。そして物件をみに行った先で、みはるは「友達に電話で聞いてみる」と言い、電話ボックスに向かった。電話した先は晃司の携帯電話。そして晃司の妻に電話に出てもらって・・・・・・そこでみはるは逃げた。これで晃司との関係は終わり。クリスマスは一人で過ごす。
この、電話で話させといて逃げるっていうシーンだけ覚えてた。不倫って読んでて腹立つこともあるけど、面白い。自分が絶対に体験できないことやからかな。


