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読み返し本棚

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『レックス・ムンディ』 (荒俣宏/集英社/集英社文庫)

南仏の古代遺跡に眠る遺物の発掘。謎の宗教団体からの依頼を受けたレイハンター青山譲は、聖地レンヌ=ル=シャトーへと向かう。彼がかつて発掘に成功し、封印したその石棺をふたたび暴くために。遺物の正体とは、はたして何なのか。世界の王、レックス・ムンディの復活を預言するのは……。膨大な資料と想像力のもと、ヨーロッパ文明最大の謎とタブーに挑む、アドベンチャー・ホラー長編。


 キリスト教がメインになってくる小説。
 ダヴィンチ・コードでは「キリスト教にとって何が大切か」が全然理解できんかったけど、この小説では分かりやすかった。と思う……。
 レイハンターなんて言う、初めて聞くような言葉も多く出てきた。
 青山譲は昔からレイハンターをしてて、最初にレンヌ=ル=シャトーで遺物を発掘した時は恋人のタキがいた。そのタキは妊娠して、ガンになって、出産直後に亡くなってしまった。それを知らないままレイハンターを続けていた青山は、もう一度レンヌ=ル=シャトーを発掘した。レンヌの遺物は「キリストの遺体」であり、それは生物学的には死亡していても、細胞は生きていた。ずっと細胞分裂して、しかも性交することによって子孫を残そうとしてる(細胞)が。でもそれは存在してはいけないもの。もう、破壊するしかない。
 謎の宗教団体の正体はタキが作ったもので……。その教祖はタキの子供だった。しかもそれはガンの細胞のように、人の形ではなく、細胞分裂してただの肉塊みたいなのだった。
 ときどき気持ち悪いものが出てくるけど、それ以外は結構勉強になるものも多い。でも、読むのに疲れる本やった……。もういらない。
 っていうか、荒俣宏って小説書いてたんや~って感じ。
# by apple_and_c | 2010-09-24 20:09 | 小説 処分

『ロズウェルなんか知らない』 (篠田節子/講談社/講談社文庫)

温泉もない、名所があるわけでもない、嫁のきてもない。観光客の途絶えた過疎の町、駒木野。青年クラブのメンバーたちは町を再生することで、自らの生き方にも活路を見出そうとするが。地方の現実に直面する人々の愚かしくも愛しい奮闘を描いた胸に迫る長篇。「日本の四次元地帯」として駒木野は再生するのか。


 意外と面白かった。何の取り柄もない町が、観光で蘇ろうとする話。その無茶さと破天荒さにびっくり。上手くいったりいかなかったり。
 駒木野青年クラブのメンバーが4人?5人くらいいて、そのメンバーの名前を覚えにくい。特徴も覚えにくい。でも、段々それぞれの家(スーパーだったりガソリンスタンドだったり)を覚えていくと、読むのに苦労はなくなるかな。
 冒頭のカラオケ大会がちょっと「え……」と引くようなエピソードやけど、その後のストーリーは面白い。
 廃墟となった遊園地を改造して宇宙人解剖のジオラマ作ったり、民宿がみんな怪しげなものを見せるようにしたり。まさか、と思うようなウソを、観光客は信じてしまう。しかも、バラクシュナって言うカリスマ的ロックバンドのボーカル(オカルトに傾倒してしまった)のせいで、「本当はウソでした」が言えなくなってしまって、どんどん嘘が重なって……。最後には警察に捕まっちゃう。とりあえずお咎めはナシやけど、悪いは悪い。周りは冷たくなるけど。でも、最後のイベントだけは何とかやり遂げたい。最後の最後は「ウソでした」を売りにして、成功。
 結局最後には失敗してるんやけど、そのチープさと期待してる人がいて、そこに乗っかる駒木野青年クラブのメンバー。踊らされたり雰囲気に呑まれたり、人間って面白いなって思えた。
# by apple_and_c | 2010-09-24 19:46 | 小説 処分

『イノセンス After The Long Goodbye』 (山田正紀/徳間書店/徳間デュアル文庫)

素子がいない。そして愛犬ガブも消えてしまった……? 喪われたパートナー、書き換えられた記憶。たってひとつ残された大切な存在の行方を求め、バトーはひとり夜の電脳都市を彷徨う。ガブが消えた交差点の突如現れる謎の戦車。公安九課でさえ正体を摑めないテロリストの影。そして、犬の魂を感じることができる不思議な少女……。バトーは、もう一度愛しい者の姿を見いだすことができるのか。日本を代表するSF作家と押井守監督の魂の交歓が生み出した、映画「イノセンス」前夜の物語。


 読んだ後、まずったかなと思った。まず全然前後関係が掴めない。時代背景もイマイチ分からない。かなり大きな存在であろう「素子」のことも何も分からない。映画を見てからの方が良かったんかな~。
 裏の裏を読んでいかないといけないストーリーで、誰が誰か分からなくなってくるし。実態のないテロリストとの攻防やから、相手の立場とかが分からない。
 ずっと「息子」が出てくるけど、夢の中の話やし、その意義が分からない。もしかしたら続きものかな?と思ったけど、そうでもないらしい。なんか、謎を残してばっかり。
 でも、世界観は結構好き。未来の話、SF、電脳関係は好きなんやけど、ちょっと複雑なとこが全部そのままやし。
 飼い犬のガブが消えて、それを追っていくとテロリストが現れるっていうのが主なストーリーかな。ガブが消える前に主人公がハッキング(?)(主人公は電脳の脳を持ってるらしい)されるんやけど、そこもイマイチ理解できず、何回もその部分を読み返したよ。で、その後にキー人物のアンドウが現れて。そんで、テロリストとの闘いに突入。その中でアンドウとかガブの失踪の理由が明かされていく……。ガブは新しいガイノイド(ロボット?)の電脳を作るためのサンプルにされてたんかな。それで犬が集められて、塔に集められてて最後にはそれを助ける、と。あんまり頭に残ってる箇所がなくて、情景というよりは、映画のCMのイメージが強いんかな。そして、意外と一人称っていう。
 映画は見たいと思ったけど、もう読み返しはないかな。
# by apple_and_c | 2010-09-16 21:15

『アトポス』 (島田荘司/講談社/講談社文庫)

虚栄の都ハリウッドに血で爛れた顔の「怪物」が出没する。ホラー作家が首を切断され、嬰児が次々と誘拐される事件の真相は何か。女優レオナ松崎が主演の映画「サロメ」の撮影が行われる水の砂漠・死海でも惨劇は繰り返され、蘇る吸血鬼の恐怖に御手洗潔が立ち向う。ここにミステリの新たな地平が開かれた。


 初めての島田荘司。これで古書店で「105円なら」と飛びついた。すごい分厚い文庫。重くて通勤に持ち歩くのが大変やった。
 大まかには2つの章がある。最初はエリザベート・バートリと言う、実在した女の人の話。美しさに固執しすぎて、「処女の血を浴びると若返る」と思い込んで、処女を殺してその血を浴槽に貯めて、血を温めてそこに浸かる、という……。読んでてちょっと気持ち悪くなるようなストーリー。これ、この本の本題じゃないのに、文庫本一冊分くらいある挿話なの。長かった……。で、このエリザベートバートリが怪物となって現代に蘇ったと思わせて……。
 現代のハリウッドで、ライバル(仕事、異性関係)の女優二人のストーリーが展開されて。なんか納得いかんし、全ては「アトポス=アトピー」で終わっちゃった。アトピーになって、髪の毛が抜けてまだらになって、皮膚からは血が滲んで赤く見える。それがエリザベート・バートリの怪物みたいに書かれてて。それに「サロメ」のロケ隊が宿泊してる建物もイマイチ全貌がつかみにくい。見取り図もあるけど、その建物自体が「回転する」とか段々なんでもアリになるし。
 印象に残ってるのは、主人公のはずの御手洗潔がほとんど登場しないってところ。ちょっと出たと思ったらどこかへ旅立って、一日経って帰ってきたら事件は解決。すごい楽しみにしながらエリザベート・バートリの章を読んだのに、実は全然伏線でもなんでもなかった……。そういえばこの話ってミステリであってファンタジーじゃないんやった。
 とりあえずこの話は、もう読み返さないな。
# by apple_and_c | 2010-09-16 20:06
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本が増えすぎたので、読み返して厳選します。


by apple_and_c
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